こんにちは。株式会社ゴールデンレコードの大野と申します。
このたびコーポレートサイトのリニューアルを機に、最初のブログ記事として自己紹介とご挨拶をさせていただきます。 お時間のある際に、もしよろしければご覧いただけますと幸いです。
東京・板橋に生を受け、子どもの頃は活発で外で遊ぶのが好きなタイプでしたが、思春期には一転して人見知りが強くなり、どこにでもあるような痛々しい青春時代を送っていたのではないかと思います。
勉強はあまり得意ではなく、図工と体育だけは得意でした。漫画の絵を模写して遊ぶことが好きだったこともあり、絵を描くことに自然と親しんでいたと思います。中学に入り進路を考えるようになると、「得意なことを仕事にしよう」と、美術系の進路に興味を持ちました。
父が建築関係の仕事をしていたこともあり、モノづくりに関する感覚は身近に感じていたのかもしれません。当時はゲームが流行っていてCG表現が話題になっていたこともあり、「グラフィックデザイン科」に興味を持ち、美大への進学を決めました。それくらい良くわかっていなかったのです。
美術大学に入学して、真面目に学生をしていました。同じものを見て近しい目標を持った人たちと過ごしたことはとても価値ある時間でした。
当時は今よりも、色々なカルチャーでグラフィックデザインに触れる機会が多かったかも知れません。いや、昔はSNSもYouTubeもなかったので総量でいうと今の方が多いかもしれないですね。でも当時の自分にとって、CDジャケットそれ自体に魅力があったし、雑誌もそれぞれの独自の雰囲気を持っていて大体毎月チェックする雑誌があったりしたものです。漫画や映画が好きだった自分は、世界観やストーリーを感じるCDジャケットや雑誌のデザインに惹かれていきました。TOMATOのunderwoldやM/M(paris)のビョークのアートワークなど、当時みんな好きだったと思いますが自分も例に漏れず魅了されていました。
独自の世界を持ったイメージが好きだったことは今ブランディングに関連する仕事でも役に立っていると感じます。
卒業間際に、なんとかデザイナーとして就職することができて6年間そこで色々なことを経験させてもらえました。
おそらくデザイナーとしてやってみたかったジャンルは全てやらせてもらえたのではないかと思います。前述のCDジャケット、雑誌のデザイン、書籍のデザイン、パッケージデザイン、展覧会のポスター、コーポレートツール、公共関連のもの等々。もちろん自分の力が及ぶべくもなく、周囲のレベルに少しでも追いつくために頑張りました。当時のことを思い返すと、本当に何もわかっていなかった自分にいろいろ学ばせてくれた方達に感謝してもしきれません。デザイナーとしての思考、価値観、振る舞い、全てが勉強になりました。今でも思考やアプローチのベースにはここで学んだことが多いと思います。

その会社を離れた後、ご縁がありECとブランディングを手がける会社の設立から参加させていただきました。
代表と初めて面談をした際、Eコマースとブランディングの未来の話を聞いて、率直に感銘を受けたのを覚えています。ECにおけるブランディングの重要性と、そこにおいてのクリエイティブの可能性を聞いて、それはとても魅力に思えました。そしてそれは数年後D2Cブームとなって多くの人が当然の様に意識することとなりました。
そうして新たな挑戦を続けること10年。
最初は1人だったところから少しずつ拡大し、部署ができ、8人のデザイナーを率いる立場に立たせていただきました。ここでは、スタートアップのクライアントが多く、事業の代表や責任者と直接向き合う機会に恵まれたことで、ビジネスの本質や熱量に触れる日々が続きました。何者でもなかった自分が、徐々に信頼され、役立てるようになるまでには多くの試行錯誤がありましたが、それでも一つひとつの仕事を丁寧に積み重ねることで、少しずつ前に進めたのではないかと思っています。
そして昨年、自分の会社「ゴールデンレコード」を立ち上げました。やっていること自体は大きく変わっていませんが、よりクリエイティブに特化した形で、自分たちの強みを活かせるスタジオを目指しています。
「GoldenRecord」という社名は、NASAの探査機ボイジャーに搭載された金色のレコードに由来しています。人間の価値ある営みや文化を記録し宇宙に送り出されたそのレコードのように、私たちもまた関わったブランドや企業が、誰かに届く価値ある存在になれるよう願いを込めて名付けました。
ブランディングにおけるクリエイティブはブランドとユーザーのコミュニケーションの一つです。デザインが広義において設計を意味するならば、私たちはそのコミュニケーションを設計しています。ブランドの魅力や思想が正しく伝わるか、魅力的に映っているか。
そのコミュニケーションを重ねていくことで、ブランドはカルチャーに昇華され、人々に愛され親しまれるものになっていくと考えています。
私たちはその過程で、こころが動く瞬間を作り出すこと、それを体系化してブランドに根付かせていくこと、その両軸を大事にして、さまざまなブランドを支援していければと思っています。
これからも、誰かの想いに寄り添い、価値あるブランドづくりのお手伝いをしていきたいと思います。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
